実は「もったいない」で損している？

節約を考える上で「もったいない精神」って、エコな感じもするしすごく大事だと思っていました。でも実は「もったいない」という思いだけでお金や時間を無駄にしていることもあるんだとか。

たとえば成果があまり出ていない美容商品などで「ここまで続けたのにもったいない。もう少し続けよう。」と思うことありませんか？過去に投資したコストが足を引っ張って、やめられないことを「サンクコスト効果」というそうです。

わたしたちの身近にも「サンクコスト効果」があるのではないでしょうか。もしあるなら一度見直してみる必要があるかもしれませんね。

サンクコスト効果とは？

サンクコストとは埋没費用のことで、過去に支払ってしまった、もう取り返すことのできない費用や時間、労力を指します。そして、今までかけてきたサンクコストを「もったいない」と感じで、さらに費用をかけてしまうことです。

先ほどの例でいえば、冷静に考えれば、今まで効果が出ていない美容商品は止めるべきなのに「あともう少し続ければ効果が出るかも…」と判断が鈍ってしまうことです。

身近なサンクコスト効果

効果のない美容商品

先ほどから例に出している通り、女性は美容にサンクコストをかけることが多いのではないでしょうか。シミが消えるサプリメントとか、最初は信じて何か月か飲み続けてみるものの、シミは一向に消える気配がありません。でも1年飲めば消えるかも、今止めたらこれまでの費用や努力が水の泡になってしまう…

わたしもそう信じてずっと飲み続けていたサプリがありましたが、結局1年以上続けてもシミは消えませんでしたね。美容レーザーで消した方が早く安くできたかもしれません。

つまらない本

おもしろいと聞いて購入した本。読んでみたら全然おもしろくなかった。映画やドラマなどでもありますよね。

でも、「せっかく買ったのだから」「せっかくここまで読んだのだから」とダラダラ最後まで読んで、結局最後までつまらなかった、なんてことも。

本を購入したお金と読書に費やした時間は確かにもったいないのですが、読み続けることで未来の時間までも無駄にしてしまっているのです。

転職

現在の仕事が実は向いていなかった…でも、なんとかこなせているし、今までこの職場でがんばってきたのだから、このまま続けよう。

もしかしたら、もっとやりがいがあって給料のよい職場があるかもしれないのに、モチベーションが上がらないまま、仕事を続けてしまう人は多いのではないでしょうか。

会員ランク

お気に入りのオンラインショップで購入を続けた結果、会員ランクが上がりポイントの還元率が良くなった。会員ランクを維持するためには、今月も買い物をしなくてはいけない…

買い物したものが必要なもので、そのオンラインショップが1番安いなら問題ないのですが、今必要じゃないけど買っておこうとか、他のお店の方が安いけど、会員ランク維持のためにこのショップで買おうとかであれば、それはやはり無駄な買い物になりますね。

サンクコスト効果に惑わされないために

今までかけたコストを一旦忘れる

これまでにかけたお金や時間のコストを一旦なかったものにしましょう。初めて購入する状態に戻って、それでも購入したいと思うなら、続ければいいのです。

例えば、何か月か飲んでも効かないと分かっていればそのサプリメントは最初から買わないし、おもしろくないと分かっていればその本は最初から読まないですよね。ならば、途中まで続けていたとしてもそこできっぱりと止めてしまうのが正解ではないでしょうか。

誰かに相談する

とはいえ、自分一人の考えではなかなか決断が付かないですよね。そんな時は身近な信頼できる誰かに相談してみましょう。できれば正確なアドバイスをしてくれる家族とか気の置ける友人とかがいいですね。

ちなみにサンクコストをかけている「モノ」をおすすめしてくれた人や、そこに所属している人に相談してはダメです。当然、止めることができなくなってしまいます。

他のチャンスを逃しているかもしれないと考える

サンクコストをかけているお金や時間を他のことに充てることはできないか冷静に考えてみましょう。

つまらない本を途中まで読んだからと、さらに1週間かけてその本を読破しました。読破した達成感はあるかもしれませんが、この1週間の読書の時間を別の本を読むことに充てれば、さらに充実した1週間を送れたかもしれません。

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